ファンタジア・マゾヒスティカ
Text by ミュンクハウゼン
第4章 お嬢さまの女中―女性に奉仕する幸福

 高校を卒業すると平吉は東京の私立大学に入学すると同時に、女子大生島崎敦子の
もとで住込みの女中として働くことになった。敦子は平吉の中学の同級生で、実家は
市の中心部でホテルと割烹旅館を経営していた。美容室をやっていた平吉の母は以前
から結婚式の仕事などで出入りしていて、経営者の島崎夫人と親しかった。
島崎夫人から、娘の敦子が東京の大学に入学し一人暮らしをすることになったので
身のまわりの世話をさせる女中?を探しているという話を聞いた母が、平吉を使って
くれるように頼んだのである。小学生の頃から女の子の格好をして母の美容室の仕事
を手伝っていた平吉を知っている夫人は「平吉君なら下手な女の子よりもいい女中が
やれそうね」と言ってくれた。食事、住い付きで破格の報酬は魅力だったから平吉も
二つ返事でとびついた。本音はお嬢さまに仕える召使という仕事がマゾヒスティック
な願望にぴったりだったのである。

 新学期が始まる1週間前、中央線沿線のマンションにお目見えに行った。実家から
来ていた年配の女中に案内されて敦子の部屋に行き、アームチェアに腰掛けて雑誌を
読んでいた敦子の前の床に正座して挨拶した。敦子は中学では女子サッカー部の花形
レギュラー選手の一人で人気があり取巻きも多かったが、平吉はほとんど口をきいた
ことがなかった。3年ぶりに見る彼女はすっかりおとなびて、女優の山口智子に似た
美人になっていた。平吉よりひとまわり体が大きく、口のききかたも堂々としていて
自分と同じ年の女の子とは思えない貫禄があった。
「お嬢さまのお世話をさせていただくことになりました平吉でございます。未熟もの
ですがどうかよろしくお願い致します」
「ママが言っていた、中学の同級生だっていう子ね。おまえのことは憶えているよ。
あの頃から女っぽかったけど、おまえ、男のくせにどうして女中なんかするの?」
「私、女の方にお仕えする仕事がしたいのです。一生懸命させていただきます」
「女中をしたことはあるの?」
「ございませんけど、家では小さいときからずっと家事の手伝いをしていましたし、
母がやっている美容室で女の方に奉仕するための訓練を受けましたから、仕事は人に
負けないつもりでございます」

「ふーん。ところで、おまえ、童貞なの?」
「いえ、違います」
「初めておまんこしたのはいつ?相手は誰?」
「中学3年のときです。女子高校生にレイプされました」
「ケツをやられたことはあるの?」
「はい、高校で女子相撲部に入っていたので、先輩のお姉さま方にたびたびして頂き
ました」
「それじゃケツの穴がずいぶん大きくなっただろう。ちょっと見せてごらん」
 いきなり尻を見せろと言われ、平吉は恥ずかしがってもじもじしていた。
「なにグズグズしてるの。私はおまえの主人なんだよ。さっさと見せな」
 敦子に一喝されてズボンを下げ、ショーツを下ろして尻を出した。
「へえ、パンティを穿いているんだ。こっちへ来て見せな。もっと尻を上げて」
 敦子は平吉の肛門のまわりを観察し、指で押し開いて見たりした。
「なるほど、弾力があって締まりもよさそうだ。そのうち私も可愛がってやるよ」
「有難うございます」
「おまえ、マゾらしいから、オシッコは飲めるんだろう?」
「はい、いつも妹の便器にされて飲まされていましたし、高校でもお姉さまたちから
たくさんオシッコを飲ませて頂いていて女子便器という綽名をつけられたこともあり
ます。いつでもお嬢さまの便器としてお使いくださいませ」
「言っとくけど、あたしは人使いが荒いよ」
「一生懸命お仕え致します。至らないところがございましたらどうか存分にお仕置を
してください」
「それから、おまえは女中なんだから家では女の格好をするんだよ。それから女中の
平吉じゃサマにならないから何か女の名前を考えるんだね」
「かしこまりました。どうかよろしくお願い致します」
 平吉はもう一度、床に頭をこすりつけてお辞儀をした。

 女物はあまり持って来ていなかったので、平吉はその日のうちに近くのスーパーで
地味な柄のワンピースを何着か買った。名前は前から気に入っていて、ペンネームに
使っていた‘ゆかり’にした。
 女中の仕事は毎朝6時半に起きてトーストとコーヒーの敦子の朝食を用意すること
から始まる。7時に敦子を起こしに行く。敦子はシャワーを浴びてから朝食をとり、
そのあと平吉に手伝わせてお化粧と着替えをする。お化粧の時はたいてい敦子の尻に
敷かれてクッションになる。大学へ行く敦子を見送ってから朝食を済ませ8時過ぎに
自分も大学へ行く。
 午後4時半頃、学校から帰って掃除、洗濯、夕食の用意などの仕事をする。敦子は
7時過ぎに帰宅して夕食をとることが多いが、3日に一度は外食だった。夜の仕事は
入浴の時の奉仕とマッサージなどが主なものである。風呂上がりに全身をマッサージ
させたあとビールを飲みながらテレビを観たりする時も、敦子はたいてい平吉を尻に
敷いてくつろいだ。
 便器として敦子のオシッコを飲むのも重要な仕事の一つである。敦子は家の中では
いつもノーパンで、したくなると「ゆかり、オシッコ」と呼びつけ、平吉の口の中に
オシッコをした。メンスの時はオシッコを飲ませないかわり、ナプキンやタンポンの
交換をさせた。
  平吉の仕事ぶりに敦子はおおむね満足しているようだったが、女主人としては厳し
かった。粗相をしたり言いつけられた用を忘れたりすると容赦なく平手打ち、足蹴り
の折檻を加えられた。仕え始めて間もない頃、オシッコを飲み損ねて敦子の足や靴下
を濡らし、怒鳴られることがたびたびあった。
「便器も満足にできないのか。おまえなんかより犬の方がよっぽどましだ」
 怒鳴るだけでなく蹴り倒したり、乗馬用の革の鞭で打ったりすることもあった。
 セックスサービスも仕事の一部だった。毎晩、寝る前にベッドの上でおまんこを
舐めさせ、舐め方が気に入らないと叱った。
「しっかり舐めないか。犬のほうがもっと上手だよ」
「申し訳ありません。お嬢さまのおまんこを舐めさせて頂くなんておそれおおくて」
「おまえは女中であると同時に飼犬なんだからね。女に飼われている犬の一番大事な
役目は御主人様のおまんこを舐めることだということを知らないのか」
 舐めさせるだけでなく、機嫌がいい時には女上位でおまんこをすることもあった。

 敦子の女友達がよく遊びに来たが、その中には中学の同級生もいた。
「あんた、もしかしたら平吉君じゃない?そんな格好してここで何しているの?」
 平吉がもじもじしていると敦子が答えた。
「この子、中学の時からオカマっぽかっただろう。今はうちで女中をしながら大学に
行ってるんだよ。ゆかりって名前にしているの」
「そう言えば中学の時から女みたいな奴だったよね。でも可愛いじゃない。ちょっと
見ると男には見えないよ。」
「精神的にも女になっていて、オカマ掘ってやると泣いて喜ぶよ。それにいまどきの
男の子にしてはわりかしいいチンポを持っていて、おまんこも結構いけるのよ。犬と
同じでおまんこもよく舐めるしね」
「サオ付きのニューハーフってところね。同級生の男の子をセックスサービス付きの
女中にして使うなんて、さすが敦子だわ。ふだんは何をさせてるの?」
「女中の仕事は何でもするよ。マゾだから女に使われるのが好きなんだね。便器にも
使えるから便利だよ」
「便器って、この子の口にオシッコやウンコをするの?」
「ウンコはダメだけどオシッコは喜んで飲むよ。高校じゃ女子便器って言われていた
そうだから」
「面白そう、あたしもやってみたくなった。してもいい?」
「いいよ。好きなように使って」
「ゆかり、こっちへおいで」
 女友達の一人が平吉を呼び、立ったままスカートをまくってパンティを下ろした。
平吉がその前に跪いておまんこに口を押し当てると、溜っていたオシッコが勢いよく
注ぎ込まれた。飲み終わると平吉はおまんこのまわりを舌で舐めて綺麗にした。
「オシッコ飲ませるのっていい気持ちだね。トイレットペーパーの代わりもするし、
こんな便器が居ると便利だからあたしも1匹飼おうかな」
「犬と同じようなもんだけど犬を飼うより手間がかからないし、座布団の代りに尻に
敷いたり、メンスの始末をさせたりけっこう役に立つよ。最近は女の尻に敷かれたり
便器になったりするのが好きな男の子はいくらでもいるよ」
「あたしも兄貴をセックス奴隷にしているけど、オシッコ飲むかな」
「言うこときかなければ殴ってやればいいのさ。この子のもときどきひっぱたいたり
蹴飛ばしたりするんだよ。犬を躾けるのと同じで、厳しく調教しなくてはダメだよ」
 敦子の女友達はみな平吉を便器として使うようになった。集まって酒を飲んだり、
麻雀をする時など平吉は部屋の隅に控えていてお呼びがかかるのを待っている。
「ゆかり、オシッコ」
「私も。早くして、洩れそう」
 声がかかると這って行き股ぐらに顔を突っ込んでおまんこに口を当ててオシッコを
飲む。彼女たちいつも下穿きを脱いで遊んでいた。

 平吉が入学した大学では、近年急速に広まりつつある女尊男卑の時代風潮に即した
思想と能力を持つ男性を育成することを目的として「女性に対する奉仕特訓」という
特別講座が開かれていた。これを受講すると就職や結婚に有利だという評判もあって
男子学生の間では人気があった。平吉も1年の第2学期に受講した。
 講座は講義と実習と半々で隔週2時間、3ヵ月間行われる。基本のカリキュラムは
下記の3項目で、それぞれが更に細かく分かれている。
1.女性に対する礼儀作法と服従
2.日常生活における奉仕
3.女性のセックスに対する奉仕

 主任講師は森田嘉代という保健体育学専攻の若手教授で、最初の講義の冒頭に特別
講座の基本理念を述べた。
「そもそも人類の種を保存し、維持するための能力と責任はすべての生物と同じく、
女性だけが持っているのであり、男性は極言すれば女性のセックスに奉仕するための
存在に過ぎないということを理解し、自覚しなければならない。言い換えれば男性は
社会的にも個人的にも、また特にセックスの面で女性に奉仕することを運命づけられ
ている。近年、医学と遺伝子技術の革命的進歩により本来生物学的に優秀な性である
女性の肉体的、精神的能力が一段と向上し、急速に男性を凌ぐレベルに達しつつある
ことを諸君も知っていると思う。近い将来、われわれの社会のあらゆる面で女性優位
の世界が出現することは間違いないと見られている。そうなった場合、男性に対する
評価は女性に対する奉仕を実践する能力が最大のポイントになる。
 この講座で私は極端な言い方かもしれないが、諸君を敢えて女性に奉仕する奴隷的
存在とみなして特訓を行う。諸君もすすんでこの講座を受講しようとする以上、或る
程度はそういう自覚を持っているはずだ。そうでない者は受講する資格がない。私の
やり方に喜んで従い、特訓を受けたいと思う者は返事をしなさい」
 講座に参加した10人の男子学生は一斉に「ハイ」と返事をした。

 第一の項目「女性に対する礼儀作法と服従」では、ビデオやCGを縦横に使用した
講義により、優れた性である女性についての理解と奉仕者たる男性としての基本的な
心構えを叩き込まれた。特に強調された点は社会に出てから年上や目上の女性だけで
なく、妻はもちろんのこと妹や娘など年下の女性に対しても常にへりくだった態度で
接しなければならないことである。妻に自分のことを第三者に対して主人と呼ばせる
ようなことは言語道断である。呼び捨てで名前を言ってもらうようにする。妻や妹、
時には娘から暴力をふるわれることがあっても反抗してはいけない。奉仕が至らない
ことに対する折檻であり、また女性の暴力は本質的にマゾヒストである男性に対する
愛情の表れであると思って感謝しなければならない。
 歴史上、女性が支配した国家がいかに繁栄し強力であったか、日本の古代における
神宮皇后、推古・持統などの女帝、鎌倉幕府の尼将軍北条政子、唐の則天武后、清の
西太后、ロシアのエカテリーナ二世、オーストリア・ハンガリー帝国の女帝マリア・
テレジア、イギリスの女王エリザベス一世、ビクトリア女王、女宰相マーガレット・
サッチャーなどの例を引いて教えられた。

 第二の「日常生活における奉仕」は広い範囲にわたっているが、家事等の技術的な
事項は別に科目があるので、ここでは主に、家庭や職場での行住坐臥に関わる奉仕を
テーマに実習を交えて教えられた。基本になるものとして、家庭の主人であり絶対的
権力者であるべき妻に対する朝起きてから夜寝るまでの奉仕について具体的に訓練が
行われた。
 朝は妻より早く起きて、朝食の用意をした上で妻を起こす。洗面・着替えの手伝い
と朝食の給仕をし、妻が鏡に向かって化粧する時には椅子の上に頭を載せて妻の尻に
敷かれるクッションになる。そして職場に向かう妻を玄関まで送り出す。
 自分も外で働いている場合は必ず妻より早く帰宅し、夕食の用意をしなければなら
ない。そして妻が帰って来たら玄関で出迎え、着替えを手伝う。妻が入浴するときは
一緒に入って背中を流す。入浴後、妻の足腰をマッサージするのも夫の勤めである。
夕食のとき妻が晩酌する場合はお酌をし、飲めと言われるまでは自分が飲んではなら
ない。妻が寛いでテレビを楽しむときなど、妻の尻に敷かれる座布団になる。
妻が小便を催したとき便器となってオシッコを飲ませて頂くことは最も重要な奉仕
の一つであり、夫に与えられる恩恵である。
 このほか妻や娘のメンスの世話、妻に折檻された時の謝り方、妻が他の男と性的な
関係を持った場合の対応などを教えられた。これらの奉仕のしかたは女子学生を相手
に実習によって指導された。奉仕の実習でへまをすると教授に叱られるだけでなく、
相手の女子学生から平手打ちや蹴りをくわされた。女中として敦子に奉仕をしている
平吉は、他の学生より上手にやることができて褒められた。

 第三の「女性のセックスに対する奉仕」は最重点項目である。基礎知識として女性
性器の構造機能の説明から始まって、女性に奉仕するためのセックスの実技を実習で
みっちり教え込まれた。
 性交は女上位(騎乗位)が鉄則であり、女性から命令されない限りそれ以外の体位
をとってはならない。セックスに関して断然強い女性が男性を組み敷いて交わるのが
最も自然である。男性は女性の体重による圧迫に耐えながら、女性が快感を得られる
ように最大限の努力をしなければならない。女性の激しい動きや、おまんこの強烈な
緊めつけによって快感と同時に苦痛を感じたときは声をあげて泣いてもかまわない。
女の尻に組み敷かれ責められてすすり泣く、あるいは大声で泣くことは女性の性感を
高め、可愛い男として愛される条件の一つである。女性に力ずくで強姦またはそれに
近いかたちで犯される場合にはできるだけ大きな声で泣くのが自然である。
 前戯または後戯の段階ではクンニリングス、つまりおまんこを舐めることが重要で
あり、練習を怠らないようにする。舌技だけで女性を満足させることができなければ
一人前とはいえない。おまんこを舐めさせるために犬を飼う独身女性も少なくないが
飼犬にも劣ると言われぬよう技を磨かなければならない。女上位のシックスナインの
体位で行うことも多いが、その場合は女性の快感の高まりに合わせて女性の口の中に
射精し、おまんこから分泌される愛液を飲むことが大切である。
 日常生活における奉仕でクッションとして女性の尻に敷かれる場合が多いが、その
時は求められなくても唇と舌でおまんこに適度な刺激を与えるように心がける。
 ペニスバンドによるアナルファックは女性主導で行われる。男は快感の赴くままに
よがり声や泣き声を出せばよい。女性のリードに応じて適当なタイミングで射精する
ことが望ましい。
 セックスの実習は女子学生を相手に行われた。童貞の受講生も何人かいて女上位で
組み敷かれると怯えてなかなか勃起しないので、指導の女子学生が指や口でなんとか

勃起させておまんこをした。
 平吉はセックス実習でもペニスの性能、おまんこを舐める舌技、暴力的に犯される
ときに身悶えしてすすり泣く演技力、持久力などすべての点で最優秀の評価を得た。

 最後の時間に森田教授は男の幸せと心構えについて話をして講座をしめくくった。
「冒頭に言ったように、極言すれば男性は女性のセックスに奉仕し征服されるために

生きているのであって、最終的には自分を支配し可愛がってくれる強い女性と結婚し、
妻に奉仕して一生を捧げることが男の最大の幸せである。
 女性が男性を完全に征服し支配する時代が近い将来間違いなく来るだろう。諸君は
本講座で教えられたことをしっかり身につけ、これからの人生を女性の奉仕者として
生きることにより、来るべき女性支配の時代で男としての誇りと幸せとを掴むことを
期待する」
                                (第4章終)


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