ファンタジア・マゾヒスティカ
Text by ミュンクハウゼン
第5章 売春ボーイ

 島崎敦子の家で女中として働きながら大学に通学するようになって1年経った頃、
平吉は敦子のお供をして高級女性用下着メーカー主催のパーティに行き、北原怜子に
出会った。怜子は敦子の母親の友人で赤坂の高級クラブJUNのオーナーママをして
いる40代半ばの活動的な女性で、凛とした美貌と女王様のような威厳のある雰囲気
を持っていた。

  それからまもなく、敦子に母親からのバースデープレゼントを怜子に届けるように
言われて、平吉は南青山の高級マンションにある怜子の住いを訪ねた。ドアを叩くと
バスローブ姿の怜子が現れた。いま起きてシャワーを浴びたところだと言い、平吉が
贈り物の箱と花束を渡して帰ろうとすると、平吉の手をとって引きとめた。
「もう帰るの。せっかく来たのにゆっくりして行きなさいよ。コーヒー淹れるから」
  引っ張り込むようにして平吉を部屋に招き入れてソファに坐らせ、コーヒーを飲み
ながら、怜子は年令、出身地、生い立ち、仕事などについて熱心に尋ねた。そのうち
平吉と並んでソファに腰掛けて手をとり、平吉の顔を覗き込むようにして言った。
「柔らかい手。女の子の手と同じだわ。あんた、男なのに女中をしているだけあって
女っぽいし色気があるわね」
「そんなこと・・・ないです」
 怜子は指を平吉のあごに添えて真正面から顔を近づけた。
「かわいい唇。食べてしまいたいくらい。」
 形のいい唇が平吉の唇に押しつけられ、すぐに柔らかい舌が平吉の口の中に入って
来て舌と舌とがねっとりとからみあった。平吉は成熟した女性の濃艶なかぐわしさに
圧倒されて興奮して来た。くちづけをしながら怜子は平吉の股間に手を伸ばした。
「あら、もう固くなってる。さすが若いだけあるわ」
平吉は顔を赧らめてもじもじするばかりだった。
「赧くなってるわ。あんがいウブなのね。ちょっとオチンチンを見せてくれない?」
 返事ができずにいる平吉にかまわず、怜子は勝手にベルトを緩めズボンを下げた。
「やっぱり、色っぽいパンティを穿いているのね。オカマの素質があるんだ」
怜子は平吉のショーツに手を突っ込んでペニスを掴み出した。
「いいオチンチン持ってるじゃないの。ほんもののオカマにするのはもったいないわ」
「やめてください。そんなところ触られるとおかしくなってしまいますから」
「おかしくなってもいいわよ。あんた、まさか童貞じゃないでしょうね?」
「違います。中学三年のときが初めてで、そのあと何人かと。主に女子高校生です。
敦子お嬢さまにも時々していただいています」
「敦子なら当然やるわ。女子高校生はおまんこが綺麗でしょう?」
「16,7の女の子は薄いピンクでマシュマロみたいなふっくらしたおまんこが多い
ですね。ヘアーも柔らかいし、舐めるとほんのり甘酸っぱい味がするんです」
「あんた、見かけよりもスケベエね。私とおまんこしない?こんなおばあさんとでは
いや?」
 平吉にとってこの女ざかりの美女とおまんこするのは願ってもないことだったが、
もし敦子に知られたら何を言われるかわからないし、悪くすれば叩き出されるのでは
ないかとおそれた。
「そんなことないけど、私、困ります。ご主人さまのお友達とおまんこするなんて。
敦子お嬢さまに分かったら叱られます」
「いいじゃないの、減るもんじゃなし、言わなきゃ誰にもわからないから」
「でも、困ります。勘弁して下さい」
「そう言われるといよいよやりたくなったわ。力ずくでもするわよ」
「赦して下さい。わたしにはとても小母さまのお相手はできませんから」
「あたしに恥をかかせる気?許さないわよ。女が一度言い出したからには絶対にやめ
ないからね。こっちへ来なさい」
「ごめんなさい。ゆるして,小母さま」
 表情が一変し眼をぎらぎら光らせて迫る怜子を見て平吉はおびえ、泣き出しそうに
なった。怜子は着ていたバスローブを脱ぎ捨てて全裸になり、平吉に襲いかかった。
「いやっ、乱暴しないで。小母さま、かんにんして」
「うるさい、こうなったらおもいきり強姦してやるわ」
 怜子はソファから腰を浮かして逃げようとする平吉の右腕を掴んで引き寄せながら
力いっぱい頬に平手打ちを見舞った。
「痛いっ」
 平吉はわっと泣き出した。怜子は構わずに平吉をソファからひきずり下ろして床の
上に押し倒し、更に2発、頬を殴った。平吉は両腕で顔を覆うって逃げまどう。
「痛い、お願い、ぶたないで」
「おとなしく言うことをきけば痛い目にあわずに済むんだよ」
 怜子は平吉の身体にのしかかって着ていたワイシャツを脱がしにかかった。平吉は
身体をよじって抵抗したが、怜子は膝で平吉の両腕を押さえつけて動きを封じながら
ワイシャツのボタンを引きちぎって上半身を半分裸にした上からおおいかぶさると、

いやがる平吉の唇にむりやり唇を押し付けた。その姿勢のまま片手でショーツを引き
ずりおろしてペニスを強く握った。こうなるともはや抵抗できなくなり、平吉はただ
泣くだけだった。怜子は手でペニスをしごいたが反応しないので、体の向きを変えて
後向きに跨り、平吉の顔を尻に敷いておまんこを顔面に押しつけながらペニスを口に
入れ頬ばった。豊満な尻に敷かれ、顔面に押しつけられた成熟したおまんこの強烈な
刺激を受けて、平吉の身体は意志と関係なく反応し始めた。巧みな舌の愛撫によって
ペニスが十分勃起すると怜子はまた向きを変えて平吉の腰に跨り、真上からペニスを
おまんこに当てがって尻を沈めた。おまんこの中は溶けたバターのように熱く、根元
まですっぽりと入ったペニスを弾力のある粘膜が緊めつけた。快感が高まって来ると
怜子は腰を激しく揺すった。平吉はおまんこでペニスを強烈に緊めあげられる痛さと
快感に声をあげて泣いた。
10分以上犯し続け、ようやく絶頂を迎えた怜子のおまんこがが更に強くペニスを
緊めつけたので堪えきれずに平吉は搾り取られるように射精した。怜子は声をあげて
のけぞりながら両手で平吉の首を強く絞めた。平吉は悲鳴をあげて失神した。

 気がつくと平吉は下半身裸で大きく股を広げた格好で床の上に放り出されていた。
ワイシャツのボタンは引きちぎられ、ズボンとショーツは剥ぎ取られて怜子の淫水で
濡れた陰部が剥き出しになっている。百花狼藉、強姦された娘の姿そっくりだった。
平吉はあわてて両手で股間を押さえ、下穿きの行方を目で探した。怜子は裸のままで
ソファに坐って煙草をふかしていたが、にやにや笑いながら足下に落ちていた平吉の
ショーツを足の指でつまんで投げてよこした。
「気がついた?あまりみっともいい格好じゃないから、シャワーを浴びてきなさい」
 平吉は急いでショーツを穿きズボンを抱えてバスルームに駆け込んだ。

 シャワーを浴びて出てくると、怜子はビールを飲んでいて平吉にも注いでくれた。
「レイプされた気分はいかが。あんたみたいなオカマっぽい男は女に強姦されるのが
好きだって聞いていたけれど、満足した?」
「ひどい、小母さま。何度もぶつんですもの。痛かった」
 平吉は怜子に殴られた痛みを思い出して、またしくしく泣き出した。
「そんなに泣かないの。この頃の男の子はすぐ泣くのね」
「小母さまがあんなに乱暴なさるなんて、思ってもいなかったから怖かった」
「女に強姦されたのは始めて?」
「いいえ。中学生のとき、女子高校生にレイプされて童貞を奪われました。そのあと
2回されたことがあります」
「あんた、最初はいやがっていたけどしまいには嬉し泣きしていたでしょう?」
「小母さまのおまんこが強く緊めつけるので痛くて泣いただけです」
「嘘おっしゃい。泣きかたですぐにわかるんだから。それにしても殴られながらあれ
だけ頑張るとは、あんたのオチンチンはなかなかのものよ。久しぶりに堪能したわ。
近頃の男の子はちょっと怖い顔をしてやらせろって言うとすぐに言うことをきくから
面白くないのよ。少しは抵抗してくれなければ女の方だって強姦のしがいがないわ。
あんたは一応抵抗しただけましな方よ」
「でもオチンチンを握られるともうだめ。男は抵抗できなくなるんです」
「男なんて弱いもんね。しょせん力では女にかなわないんだから」
「あたし、もう帰らなくては。でもシャツがこんなでは外を歩けないし」
「私のボーイフレンドのを貸してあげる。ちょっと待っていてね」
 怜子はクリーニングした色物のドレスシャツを持って来た。
「少し大きいかもしれないけど我慢してね。それからこれ少ないけど取っておいて」
 怜子は平吉の手に1万円札を5枚握らせた。
「私そんなつもりじゃ・・」
「いいのよ。お使いの駄賃と思って頂戴。私も久しぶりでいい気分を味わったし」
「ありがとうございます」
「おまんこ代には少ないかしら?」
「そんなこと。知りません」
「ホホホ、冗談よ。ところであんたに相談があるんだけど」

 怜子が持ちかけた相談は予想外のものであった。怜子は赤坂のJUNと同じビルの
地下で女性専用のメンバー制秘密クラブ、ナルシスをやっていて、少年たちに女性客
相手の売春をさせていた。平吉のオカマっぽい色気やマゾヒストの素質に目をつけた
彼女は平吉にそこでアルバイトをしないかと誘ったのである。
「私はあんたを最初に見たときから目をつけていたの。それで今日テストのつもりで
むりやりおまんこしたわけ。どう、やってみない?」
「そんなことして、売春で警察に捕まらないんですか?」
「男が女に体を売っても今の法律では売春にならないんだよね。女が男を強姦しても
強姦罪にならないのと同じこと。法律が時代遅れなんだけどね」
「わたし、商売でおかね頂いておまんこするほど自信がありません」
「だいじょうぶよ。そのためにテストしたんだから。あんたはりっぱなオチンチンを
持っているし、いい声で泣くから十分素質があるわ。テクニックが心配だったらプロ
のおねえさんがみっちり教えてくれるから心配無用よ」
「どんなお客がいらっしゃるのですか?」
「主にお金持ちの奥さんやハイミスね。芸能人もけっこう多いけれど水商売の女性は
お断りしているの。みんな若い男の子の身体がお目当てよ。あんたは可愛いし、持ち
ものがいいからきっと売れると思うわ。毎晩でなくてもいいの。週に2、3回来れば
月50万にはなるわ。ほかにもいろいろな種類の仕事があるから、その気になりさえ
すればもっと稼げるわよ」
 平吉は女性相手の売春という言葉にマゾヒストの心情をくすぐられて心が動いた。
「やってみようかしら。でも何だか恐いですね」
「初めはみんなそう言うけど、やってみると楽しくておかねが儲かるから、止められ
なくなるのよ。一度、店に来てみない?」
「島崎の奥さまや敦子お嬢さまがなんとおっしゃるかしら」
「あっちには私から言うわ。敦子のママもナルシスで何度も遊んだことがあるのよ。
ダメだとは言わないと思う」

 翌日の夜、平吉はナルシスに行った。ほの暗い照明の店内でセクシーな衣裳を身に
つけた女装の少年たちが客席に侍っていた。30才から45才くらいまでの女性客が
少年を抱いて酒を飲みながらキスをしたり、ペッティングをしたりしている。少年の
顔面を尻に敷いて酒を飲みながら談笑している女性たちもいた。欲望に目を輝かせた
女客と女装の美少年たちが醸し出す妖しい雰囲気に魅せられた平吉は、自分もやって
みる気になった。

 島崎夫人は怜子から話を聞いて驚いたが、親友の怜子の頼みを断れなかったらしく
平吉を手放すことを承知した。たまたま敦子の友人の弟でニューハーフ志望の少年が、
大学入試に失敗して浪人しながらアルバイトを探しているという話があり、代わりに
雇うことができたことも好都合だった。島崎家から暇を出してもらった平吉は怜子の
世話で都心のアパートに引越し、翌月から週に2、3回出勤することになった。
敦子の家を出る前夜、平吉は敦子の足にすがり涙を流して別れを惜しんだ。
「敦子お嬢さま、お世話になりました。お嬢さまの女中にして頂いてゆかりは本当に
幸せでした。満足に御奉仕もできない私を躾てくださり可愛がってくださった御恩は
一生忘れません。ほんとうに有り難うございました」
「短い間だったけど、よく働いてくれたね。おまえは女子便器としても飼犬としても
最高だよ。代りのオカマが来るらしいけど、ゆかりのようにはいかないだろうから、
ときどき来て指導してやっておくれ」
「お嬢さま、最後にもう一度、ゆかりを可愛がってくださいませ」
 敦子は平吉を組み敷いておまんこをしたあとオシッコをたっぷり飲ませた。そして
ブランドものの絹のパンティを記念にくれた。

平吉が入ったときナルシスには8人の売春ボーイがいて、年令はみな20才前後、
平吉と同じ大学生が多かった。客はメンバーまたはメンバーが紹介した女性に限られ
フリの客や男性は入れない。店内では少年たちが客の酒席に侍りながらチークダンス、
ディープキス、ペッティングなどのサービスをした。大部分の客は少年を連れ出して
ホテルでセックスサービスをさせた。コールガール方式で電話で呼ばれて行くことも
あった。少年たちは女性名の源氏名で呼ばれ女言葉を使った。性的経験の浅い少年に
対してはソープ嬢などその道のプロの女性がセックスサービスの特訓を行い、女性に
奉仕するテクニック、各種の体位、よがり声や泣き声の出し方などを仕込んだ。
報酬は歩合制で、店では1時間1万円のサービス料の半分が少年の収入になった。
売春料金はショートが3万円、泊り5万円で、半分を店に納める。指名料やチップも
あったから週に3、4人客をとればかなりの稼ぎになった。しかし衣裳代、化粧品代、
美容院の費用などは自分持ちなので出る方も多く、少年たちはみな店から借金をして
いた。平吉もとりあえず50万円借りて衣裳を作った。
平吉は源氏名にもゆかりを名乗った。女装がよく似合う可愛らしい容姿と、男性と
して抜群の性的能力を併せ持っているうえ、敦子お嬢さまに仕えた経験が役に立って
女性に対するサービスのしかたが洗練されていたから忽ち売れっ子になった。店での
濃厚なサービスも喜ばれたが、ベッドの中でのかよわい少女のような振舞いや、客に
組み敷かれておまんこしながら啜り泣くさまが好評だった。尻を犯される時も身悶え
して泣き叫び、女性の征服欲を十分に満足させたのである。

客の中にはテレビでよく見るタレントやアイドル、女流作家や漫画家など有名人も
いた。常連客の一人に高名な政治家の娘で大企業のオーナーの息子と結婚した夫人が
いた。40才になる夫人は大の男好きで、夫の病弱をいいことにおおっぴらに男遊び
をしていた。毎月のようにナルシスのシスターを邸に呼んでいたが、それも一人では
もの足りず、いつも2人で奉仕させた。平吉は夫人に気に入られて何回も呼ばれた。
上流社会の女性らしい超一級品の、匂うように美しい桜色をした夫人のおまんこは、
触れるとマシュマロのように柔らかくてしかも締りが良く、ペニスを入れると言葉で
言い表せないほどの心地よさを与えてくれた。夫人の感度も上々でクライマックスに
近づくと必ず「おまんこいい気持、おまんこ大好き、もっとおまんこやって」などと
卑猥な言葉を連発した。
  要望に応じてホテルや客の住いでSMプレイをすることもあった。もちろん女客が
少年を調教して楽しむのである。プレイ料金は1時間2万円でボーイと店で折半した。
SMプレイをする客は中年の主婦とキャリアウーマンが多かった。

 平吉を可愛がってくれた馴染みの客の一人に花柳組組長花柳真衣がいた。43才の
女親分真衣は平吉の色気と洗練されたセックスサービスが気に入って、遊びに来ると
必ず指名し、飲んだ後でホテルに連れて行った。平吉も真衣の筋肉質の逞しい身体と
背中から太腿にかけて彫った般若と緋桜の刺青の妖しい魅力、そして何よりも強烈な
セックスパワーに圧倒されて虜になった。
  その日も花真衣親分に呼ばれてホテルに行き可愛がってもらったあと、真衣の胸に
寄り添って甘えた。
「親分さんてほんとうにお強いのね。親分さんのおまんこに緊められると、ゆかり、
いつも死にそうよ」
「おまえだって相当なもんだよ。いいチンポを持ってるし、よく泣くしね。今までに
抱いた商売男の中では一番かもしれない」
「嬉しいわ。ゆかりもこの商売を始めてから大勢の女の人におまんこして頂いたけど
親分さんみたいに強い方は初めてよ。ゆかり、強い女の人のお尻に敷かれて泣くのが
大好きなの。これからもずーっと可愛がってくださいね」
「おまえ、どれくらい客を取ってるの?」
「そうね。多い時で1週間に6、7人くらい」
「けっこうたいへんだね」
「中年のおばさんなんかしつこくて、腰がふらふらになることもあるわ」
「いっそのことわたしの妾にならないか?」
「お妾ですか、親分さんの?」
「おまえ学生だろう?パンスケやってるより妾の方が落ち着けるし、勉強する時間も
できるよ」
「そうして頂ければ嬉しいけど。でも、ママさんに悪いわ。せっかくお店で働かせて
頂いて、何とか一人前に稼げるようになったところなんですもの」
「ママにはわたしから頼むから心配しなくてもいい」
「ママさんさえOKしてくださったら、わたし喜んでお妾にして頂くわ」
「そうなったらおまえが一人前になるまで面倒見てやるよ」
「ほんと?親分さんに可愛がって頂けるようにゆかりもがんばるわ」
「その証拠を見せてもらおうじゃないの。おいで、もういっちょう行こう」
「嬉しい。親分さんのおまんこ大好きよ。思いきりやって」
 花真衣親分は再び平吉を組み敷き、平吉が大声で泣き出すまで責めた。

 花真衣親分が示した条件はマンションを借りてくれて月に50万円のお手当という
ものだった。怜子も売れっ子の平吉にやめられるのは痛いが、花柳組の女組長からの
話ではむげに断わることもできず承知した。真衣は平吉の借金のほかに200万円を
払った。昔の遊廓の女郎が惚れた客に落籍されて妾になるのと同じで、平吉は身請け
されて女客相手の売春から足を洗い、晴れて女親分真衣の男妾になった。

  ナルシスを辞める前に怜子に挨拶に行った。怜子はそれ迄の平吉の働きをねぎらい
優しく抱いてキスしてくれた。
「ゆかりちゃん、あんたはセックスサービス付の女中をしていたことがあるからよく
わかっているだろうけど、男にとって女性に奉仕することが何より大事な務めだし、
強い女性に可愛がってもらうことが一番の幸せだってことを忘れちゃだめよ。花真衣
親分のような女の中の女と言っていい方の男妾になって、お世話して頂くのだから、
あんたはほんとに幸せものよ。それにあんたも今は女より可愛い男の子だけど、あと
5年もすれば女の真似をするのが難しくなるわ。一番魅力があるいまのうちにうんと
旦那さまに可愛がって頂くのがいいのよ」
 平吉は何故かむしょうに悲しくなって涙が溢れ怜子の胸に縋って泣きじゃくった。
「ごめんなさい。ゆかり、ママのおかげで大勢のお客さまのお相手をさせて頂いて、
やっと一人前におまんこができるようになったのに、もう辞めたいなんてわがままを
言って。なんてお詫びをしたらいいかわからないわ。ママ、許して」
「いいのよ、ゆかりちゃん。あんたはまだ若いのだから、これからもたくさんの女の
人に可愛がってもらわなければならないの。私のことはもう忘れて」
「そんなことおっしゃっちゃいや。ゆかり、いつまでもママのこと忘れないわ。これ
からも時々お邪魔しますから可愛がってくださいね」
「ゆかりちゃんはもう商売男じゃなくて立派な旦那持ちのお妾なんだから、旦那さま
以外の人とおまんこしてはいけないのよ」
「もう一度だけ、お願い。ママ、ゆかりとおまんこして」
「しょうがない子ね。それじゃ一度だけ、これが最後よ」
「嬉しい。初めてママのおうちでレイプされたときのことを思い出すわ。思いっきり
泣かせて、ママ」
 怜子は商品であるシスターを抱くことはしなかったが、その日は特別ということで
抱いてくれた。平吉を組み敷いて愛してくれた後、イタリア製の絹のキャミソールと
ショーツを記念にくれた。
(第5章終)


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GIRL BEATS BOY
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