ひょんなことから知り合ったＫさんという人がいます。この人は４５歳位で、奥さん
も子供もいるんですが、私と同じような趣味を持っていました。つまりは、女子に
（女の子にまたは女性に）負かされる願望があるのです。これもひょんなことから
お互いわかって意気投合した訳なんですが。

ある日、奥さんと子供が外出中なので、Ｋさんの秘密のコレクションを見においで
という話になり、出かけていきました。Ｋさんは家族には秘密という箱をどこかから
出してきました。スクラップ帖やビデオが入っていました。スクラップ帖には、雑誌
や記事の切り抜きや写真がスクラップされていました。それは、私にとっても、
まさにお宝でした。例えば．．．

【空手雑誌からの切り抜きで、地方の小学生空手大会結果】
  ６年生組手：優勝 ○○Ｔ子　準優勝 ○○Ｒ恵  ３位 ○○Ｄ輔
    ※なんと、空手の大会で女子に優勝をさらわれたばかりか、準優勝まで．．．
      Ｄ輔君をはじめ男子達はこのＴ子ちゃんと、Ｒ恵ちゃんにことごとく
      打ち負かされてしまった訳です。

【たぶん雑誌か何かからの切りぬきで、ある大学の水球部のレポート記事】
  女子部は伝統があり全国大会の常連。男子部はできたばかりで、水泳経験者も
　少ないので、女子に「胸を借りて」練習をしている状態。まだまだ泳力に差が
　あり、相手にならない。
    ※水球といえば、水中では格闘技のように相手を足で押さえたり蹴ったりして
      いると聞きます。水着の女子大生に水中で押さえられて、赤子の手をひねる
      ようにいつも負かされるなんて。鼻血が出そうです．．．

【テニス雑誌からの切りぬきで、ある草トーナメント大会の結果】
  腕自慢シングルス大会
     優勝：○○Ｍ穂（○○女高）
     準優勝：○○Ｙ夫（○○テニスクラブ）
    ※ちょっとこの大会はどうなっているんでしょう。女子高生のＭ穂ちゃんが、
      腕自慢のテニスクラブ所属の男を破って優勝！？。小さな草トーナメントでは、
      こういう性別、年齢を問わないものがありますが、このように女子高生に大の
      男が負かされる境遇は、エグイですねえ。

【スポーツ新聞の社会面記事】
  某県の中学校で、女子生徒が男子に暴行し補導。仲の良い友達に彼氏ができた事
  に腹をたて、その同学年の彼氏を呼び出し口論から殴り合いに発展。男子生徒は
  顔面等を骨折し全治１ヶ月の重症。男子生徒の親が警察に通報し発覚した。
    ※女子に因縁をつけられ、一方的にボコボコにされて、親に泣きつくとは、
      なんと惨めな気持ちだったでしょう。

この他にも、空手の熊谷直子選手が、何人もの練習相手の男子の鼻の骨を折って
病院送りにしたというインタビュー記事や、バスケットの全日本女子の合宿に大学
男子チームが練習相手として呼ばれ、試合をしたら、女子が圧勝したという新聞記事
にも興奮させられました。

また、ビデオコレクションにも興奮させられました。何といってもリアルな映像つき
ですから。テニスの美人女子プロにとある俳優が挑戦して、全く歯が立たず軽くひね
られてしまったＴＶの企画とか、お笑い芸人が女子プロレスラーに締め上げられて
必死に逃げようとするが、力付くで組み伏せられる様とか．．．

その中でも特にホームビデオで撮ったらしい、次の２つは新鮮でした。

一つ目は、男女の決闘シーンでした。Ｋさんによると、その地域では有名な喧嘩の強い
スケバンがいて、決闘シーンを手下に撮影させていたとのことです。ほとんどは女子
との決闘でしたが、中に男子とのものもあり、それをダビングしてもらったとのこと
です。ホームビデオの映像をダビングしたとのことで、やや画質に難がありましたが、
それがまた一層現実味のあるものに感じさせてくれました。

場所はグランドのような所で、対峙する制服姿の男と女を、大勢の女子が取り囲んで
いました。男の体格はスケバンの女子と同じ位に見えました。最初男が何か叫んで
ましたが、聞き取れませんでした。男はふいに逃げようとしり出しました。が、
周りを囲む手下らしき女子に行く手を阻まれました。男が困った顔をしてるところに、
女子は突進し先制のタックルです。男は後ろ向きに倒れて、土煙があがりました。
そしてしばらくは、土煙の中で、どちらが優勢かわからないもみ合いが続いていま
したが、案の定、だんだん女子が優勢となり、男の動きが止まりました。女子は
仰向けになった男に馬乗りになって、顔面にパンチを見舞います。男は完全に
グロッギーとなり、泣き声のようなあえぎ声を出しています。しばらくして女子は
勝ち誇って、無抵抗に転がっている男を蹴ったり踏みつけたりしています。
男のあえぎ声がむなしく響いていました。男が制服姿の女子高生に完膚なきまでに
叩きのめされた瞬間でした。

もう一本はソフトボールにおける男子対女子でした。
女子の方は体格から判断して中学のソフトボール部のようです。男子の方は、
ソフトボール部という訳ではなさそうですが、ユニフォームを着ているので、
中学野球部といったところでしょうか。これは勝手な推察ですが、女子ソフト
の練習試合の相手を、男子野球部が買って出たといったところではないでしょう
か。序盤の試合を見ていると、男子チームの動きは野球部らしい、きびきび
としたものでした。しかし驚かされたのは、女子チームのレベルの高さでした。
ピッチャーの投げる球が早く、守りもしっかりしていて、「これなら女子が勝つ
かも」と期待させるものでした。案の定、男子はこの女子エースの球を打てません。
試合の序盤は大振りを繰り返し、三振の山です。ようやく試合中盤から、バットを
短く持って当てにいっているようでしたが、なかなかヒットがつながらず、淡泊な
攻撃を繰り返し、ランナーを進められません。これに対して女子の攻撃は見事な
ものでした。女子に押さえ込まれ焦りはじめている男子内野陣のスキにつけこんだ
バント攻撃や盗塁がエラーを誘い、１点、また１点と積み重ねていきました。圧巻
はバントヒットと四球でランナー１、２塁から、鋭い打球で外野を転々と抜ける
ランニングホームラン！。転がる球を追いかける男子はさぞ情けなかったこと
でしょう。女子の歓喜のホームインを見届ける、男子の顔は泣きそうに見えました。

結局、映っているだけで、７−０の大差で、女子の勝利でした。男子チームの弱み
につけ込む女子の試合巧者ぶりばかりが目につきました。もしかしたら、こんな
感じでいつも練習試合をしていて、男子の弱みは熟知していたのかもしれませんね。

Ｋさんのコレクションが私にとってなぜこんなに興奮を誘うかという理由は、
これらの話がぜんぶ「現実におこった話」だからです。
よくこれだけ集めたものだなと思いましたが、Ｋさんはすずしい顔をして言いました。
「気をつけていれば、この類の話はいくらでもあるよ」
今日も日本のどこかで、いろんな競技や対決の中で、男が女子に負かされ、
泣きそうな顔をして、味わったこともない惨めな気持ちに追いこまれている情景が
あるということでしょうか．．．

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